筆者のサーバーは、2017年よりXサーバーを使い始めました。それまでのロリポップとの併用した使用となっていますが、2020年4月にロリポップの契約更新があったのですが、今回は契約更新せずに、今後はXサーバーだけで運用していく次第となったわけです。

そのXサーバーを使い始めてから、当然のことながらロリポップからXサーバーへのサーバー移転処理を、何度も失敗を繰り返しながらサーバー移転のノウハウを体験して、この方法なら大丈夫という確固たる手順・方法を取得しましたので、紹介したいと思います。

サーバー移転の大まかな概要

WordPressサイトのサーバー間の移転処理には、データベースの移転が成功の鍵を握っていると言っても過言ではありません。それほどデータベースの存在は、WordPressを取り扱うユーザーには厄介な問題でもあり、克服しなければならない課題でもあります。

    FTPツールによるサーバー移転の概要は、以下の4ステップに分けた処理になります。

    1. ロリポップ側のデータベースよりデータをExportする
    2. Xサーバー側のデータベースにデータをImportする
    3. ロリポップ側のWordPressデータをダウンロードする
    4. Xサーバー側のWordPressデータにアップロードする

    1.ロリポップ側のデータベースをExport

    以降の画像が小さくて見難い場合には画像上でクリックすればオリジナルサイズの画像が見れます。

    データベースの詳細情報は、サイト内にあるファイル「wp-config.php」をメモ帳などで開くと、データベース名、DBユーザー名、DBパスワード、及びDBホスト名などの分かるDB情報(下記)を、以降の処理に利用することを前提にお話させて頂きます。

    移行元サーバーのロリポップの会員ページに接続し、サーバーの管理設定~データベースをクリックします。

    データベース一覧画面で移行対象のデータベースを選択し「操作する」ボタンを押す。

    phpMyAdmin画面での操作

    phpMyAdmin画面で、サーバー名及びデータベース名の確認をして間違いなければ「phpMyAdminを開く」ボタンを押す。(上図)

    ユーザー名及びパスワードを入力し、サーバーの選択をして「実行」ボタンを押す。(左図)

    該当のデータベースをExportする

    phpMyAdmin画面のデータベース一覧で該当のデータベースを選択する。

    phpMyAdmin画面での操作メニューで「エクスポート」を選択する。

    エクスポート確認画面で「実行」ボタンを押す。

    エクスポートが正しく終了したらPCのダウンロードフォルダーに該当のファイルが格納されていることを確認。

    2.Xサーバー側のデータベースにImport

    移転先サーバーのXサーバーに接続し、データベース~MySQL設定をクリックする。

    新規に作成する予定のデータベースの名称を設定して「確認画面へ進む」をクリック。

    「追加する」ボタンを押してデータ無しの空のデータベースを作成する。

    「データベースの追加を完了しました」で、「戻る」ボタン押下。

    今作成したデータベースに、ユーザーを選択して「追加」ボタン押下。

    データベースのユーザーが設定されたことを確認。

    ここからは、ロリポップのデータを挿入する手順となります。

    データベース~phpmyadmin(MySQL5.7)をクリックする。

    phpMyAdminメニューの「データベース」を選択する。

    データベース一覧から該当のデータベースを選択する。

    phpMyAdminメニューの「インポート」を選択する。

    「ファイルを選択」ボタン押下で、格納しておいたロリポップのデータベースを指定する。

    最後に「実行」ボタン押下で、Xサーバー側にロリポップ側のデータベースが移植されたことになります。

    ここからは転送先データベースのURL情報を変更する

    実はWordPressのデータベースには、WordPressがインストールされたURL情報をwp-optionsというテーブル項目に記載されています。そのURL情報も転送先のXサーバー上のURLに書き換えて置かないと移行処理がうまく行かない原因にもなります。

    該当のテーブルを選択し、wp_optionsをクリックする。

    option_value欄のURL(編集前はロリポップ上のURL)を確認し、「編集」をクリックする。

    option_value編集域で、転送先のXサーバーでのURLに変更して、「実行」ボタンを押す。この操作をoption_nameの「siteurl」と「home」の2件に対して実行する。

    その結果、option_value欄のURLがXサーバー上のURLに変更されたことを確認する。

    3.ロリポップ側のWPデータをダウンロード

    ここからは、ファイル転送ツールFTPを使用して、移行元のロリポップ側のWordPressデータをダウンロードする手順となります。FTPツールは、FileZilla等の高速転送ツールを使用することをお薦めします。

    FTPツールの操作については、下記のページをご参照頂くことで、このページでは割愛させて頂きます。

    4.Xサーバー側のWPデータにアップロード

    前記3.でダウンロードした転送元のWordPressデータを、FTPツールを使用して転送先XサーバーのWordPressデータとしてアップロードします。
    但し、そのままアップロードするとWordPressサイトが正しく開けないことになります。

    前記2.のXサーバー上のデーターベースを設定する際に、一部URLを変更したように、環境設定変数wp-config.phpの中身を、Xサーバー上のデータベース用に変更する必要があります。

    wp-config.phpを転送先データベース用に改変する

    転送先Xサーバーにアップロードする前のwp-config.phpを、「サクラエディタ」などのPHPソースを編集可能なエディタを使用して、上記の内容を改変する。変更する項目は以下の4項目です。
    ・データベース名
    ・DBユーザー名
    ・DBパスワード
    ・DBホスト名

    転送先Xサーバー上にWPデータを転送する

    前記3.と同様に、改変済wp-config.phpを含んだWPデータ全てを転送先Xサーバ-側に転送する。以上で、全ての移行作業は完了します。